2012年8月4日土曜日

二月が終わる前に

知っている風景を焼きつける 知らない場所みたいに焼きつける
色んな顔が笑っている 檻に入った今までをすくい取る
曲がりくねった川を覗き込む 吊り橋の向こうで手を振る昨日達
行き止まりの行き詰まりを感じさせない それほどまでに山は純粋だった

壁の向こうにだまされる 広い終点に集まる皆の影
足取りは軽くまぶたは重く 洞窟の奥はいつも暗い
重く引きずる昨日の祝祭 澄んだ水で洗い流す
きれいな赤を覆う緑 水たまりに片足を突っ込んだ


風景は心象を映し出す 心象は風景を映し出す
沈みかけた船を降りて 新しい船へと泳いでいく


空より青い海が広がる はしゃぐ姿はまるで小鬼
魚よりも自由に泳ぐ 疲れるまではしゃぐ小鬼
でも心の中の鬼は小鬼じゃない 門をくぐっても僕を傷め続ける
知らない道を突っ走る 未知を既知に変えるそれだけのために


風景は心象を映し出す 心象は風景を映し出す
長い長いスカートは高い高い崖のよう

僕の風景も変わっていく 二月が終わる前に
僕の心象も変わっていく 二月が終わる前に

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